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第五話番外 大激突

 ダンバートンの朝


 昨日俺はエルフの女性とジャイアントの男性と出会い、友達となった。だがエルフとジャイアントは遥か昔から犬猿の仲であり、街中では滅多に見られない。が、イリア大陸の方ではエルフとジャイアントが対決している光景など珍しくはない。
 しかし不思議なことに出会った二人はよく喧嘩はするものの、仲が悪いように見えない。

 そして俺はその二人によって起こされた。

 「ぐほっ!」

 寝起きの俺を早速、ヴァイラスおじさんの強烈な拳が腹に食い込んだ。ジャイアントのパンチは半端なく重く、強烈だった。俺は腹を抱えてその場に悶絶をの声をあげて倒れた。


 「ぁ、すまん、またトゥカが急に怒り出しての」
 「怒るも何もそっちが悪いんでしょ!」


 また二人とも喧嘩をしている。こんな朝っぱらから・・・。だが、俺はいつものようにくだらない理由で喧嘩をしている2人に訳を聞いてみることにした。

 「ふ、二人とも・・・何で喧嘩してるんや・・・」
 「ヴァイラスがねっ私の朝御飯のパンを食べたの!」

 予想的中・・・実にくだらない・・・。それに、そのパンは俺の家の物だ。仲良く食べてくれ。そう心の中で呟くのであった。
 そして俺はキッチンへ向かい煙草に火をつけた。肺に煙草の煙を吸い込んで一気に吐き出した。その後、恐れながらも二人に問いかけた。

 「喧嘩中申し訳ないけど、俺はこれから友達の家へ行く予定なんやけど・・・トゥカちゃん達も一緒に来くかい?」
 
 一瞬トゥカちゃんとヴァイラスおじさんに睨まれたが(ような気がしたが・・・)2人して溜息をついて冷静になってくれた。

 「まぁいつまでも喧嘩してても仕方ないしね・・・。行こうか」
 「そうじゃの・・・、行くか」 

 そして俺達はウリボの家に行くことにした。


 「よーう、ウリボ」
 「ぉう、来たのか。ん・・・? 後ろの二人は見慣れない顔だな・・・ダートの知り合いか?」
 「トゥカと言います。よろしく」
 「わしはヴァイラス。よろしくたのむ」
 「あぁ、お友達ね。俺はウリルだ。ダートとは腐れ縁の幼馴染だ。よろしく」

 3人の自己紹介が終わり、俺達はウリボの家に上がりこんだ。今日は調べ事をせず、これからどのようにしてティルナノイの手がかりを掴むのかを話しあっていた。

 「やはり、書籍だけでは情報不足だからな・・・とは言っても人に尋ねても有力な情報は得られない・・・。やっぱりこれに関する書籍は他に無いのだろうか・・・」
 「誰か知ってる人はおると思うんやけどなー・・・もう少しがんばって粘れば・・・」

 俺とウリボは真剣に唸りながらいい案を出そうと考えていた。その間トゥカちゃんとヴァイラスおじさんは喧嘩をしていたが、気にも留めなかった。
 そんな俺とウリボと絶賛喧嘩中の2人に、湯気の立っている湯飲みを5つ盆に乗せて近づいてくる人影があった。

 「みんな~。お茶入れたから飲んでね~」
 「おう、璃餡か、すまんな」

 お茶を入れてくれた女性の名は璃餡。ウリボの実の妻である。少し前まで考古学の勉強でイリア大陸の方へ行っていた為、しばらく家を留守にしていた。
 俺は受け取った湯飲みのお茶を一口飲んでから璃餡ちゃんに問いかけた。

 「璃餡ちゃん、そういえばイリアで何か新しい発見あった?」
 「そうだねー・・・特に新しい発見はなかったね。でも、カルー森で発見された遺跡を探検したときなんだけど・・・―――」

 璃餡が会話を続けようとしたその時、会話を遮るかのように急に外が騒がしくなってきた。しかし、この騒がしさは尋常ではない、町の人々の悲鳴も聞こえる。

 「な、なんやこの騒ぎは!?」
 「ダート、外を見にいくぞ!璃餡は家で待ってろ」
 「え、う、うん」
 「あ、待って!私達も行くよ」

 ウリボと俺とトゥカちゃん、ヴァイラスおじさんは外へ出ると、恐るべき光景を目にした。さっきまで賑やかだったダンバートンの町は、魔族たちによって急襲されており、町の人たちが悲鳴をあげながら逃げ惑っている。さらに、至るところには魔族にやられたのか、何人かの人が倒れてたり、怪我をして町の路上が血に赤く染まっている。この光景を見た俺は昔の記憶を思い出し少し気分が悪くなった。
 
 「ダート大丈夫か?顔色悪いぞ・・・」
 「大丈夫・・・とりあえず、あの魔族どもを蹴散らさないと・・・」

 正直のところ少しやばかった。しかし、冒険者や自警団がいないこの町が襲われている。戦える人は限られてくる。何としてでも自分達の町を守りたかった。ゴブリンとコボルドの集まりの分際で町を急襲して町中まで攻めてくるとは生意気な・・・。既に戦っている人も疲労を感じて顔色が悪い。俺とウリボは目で合図を交わした。

 「ダートよ、久々にやってやるか」
 「ふん、ウリボと一緒に戦うのって久々だな・・・。犬を助けたとき以来か?」
 「うむ、そのくらいだ。よし、いくぞっ」

 武器を手に取り、戦闘態勢をとって魔族たちに立ち向かった。ウリボと一緒に戦うのは本当に久しぶりだった。しかし、久しぶりとは言えども二人の息はぴったりだ。ずっと共にしてきたんだから無理もない。いつもよりは魔族の数が多いと言えども、たかがコブリンとコボルドの集まりだ。威力は危険なものの、動きは大体予想ができる。
 俺達は順調に魔族を蹴散らしていった。最初いた頃よりは減ったが、それでも数はまだまだ居る。
しかし、その間にも、ダンジョンから帰ってきたほかの冒険者達も救助に駆けつけてきてくれた。

 「こいつらで最後・・・か?」
 「た、多分な・・・」

 俺達はやっと町の中にいる魔族を殆ど倒すことができた。しかし、最後の魔族たちは俺達を囲み、一斉攻撃された。そのため、ウリボは軽い傷を負ってしまった。俺にいたっては大事な左腕を切られてしまった。傷も思ったより深い。ウリボも同じように右肩を切られていたが、まだ俺より軽いほうだ。
 怪我を庇いながら囲まれた魔族と対立していると。

 「ダートくーん、ウリルさーん」

 声が聞こえた。そのほうを見るとトゥカちゃんとヴァイラスおじさんが俺達のほうへ向かってきていた。二人も戦っていたらしい。その2人の後ろには家に隠れさせていたはずの璃餡ちゃんが居た。

 「璃餡、なぜ外へ出てきた!」
 「ウリルさん、わしが説明するよ。二人が出て行った後に家にも魔族が襲ってきたんだ。そこはわしらで片付けたが、また襲ってくるかわからんからわしらと一緒に行動しておったんじゃ」
 「そうか・・・ありがとう二人とも」

 ウリボが珍しく人に頭を下げていた。やはり璃餡ちゃんが心配だったんだろう。でももしトゥカちゃんとヴァイラスおじさんがいなかったら大変なことになっていただろう。そのようなことを考えていたら璃餡ちゃんがびっくりしたように俺とウリボに喋りかけた。

 「二人ともすごい傷だよっ早くマヌスさんの家へ!」

 それを聞いたとたん俺は忘れかけていた傷の痛みを感じ出した。見てみるとかなりの出血だった。確かにこのままでは左腕が使い物にならなくなる。俺達は急いでヒーラーの家に駆けていった。

 「マヌスさん!二人の傷をお願いしますっ」
 「ダート!ウリル!一体どうしたんだその傷は!」
 「少し・・・しくじってしまってな・・・」

 マヌスさんがビックリしたように俺達に問いかけてきた。その問いにウリボが顔を歪めながら答えた。マヌスさんに治療してもらうために俺とウリボは治療台に座らされて治療が行われた。消毒、止血をしてもらい、開いた傷を縫いあわせてもらい、ガーゼを当てて包帯を巻いてもらう。治療が終わった、大分痛みはなくなったし、止血剤が効いてきて出血も止まった。

 「とりあえず二人とも、しばらくは安静にするんだ。一応傷は縫っておいたけど、開いたりでも大変だから」
 「わかった」
 「うむ、注意しよう」

 そして俺達がマヌスさんの家を出ようとしたときに、町の人が慌てて傷ついた人をつれてマヌスさんの家に来た。

 「大変ですっ!また魔族が!」
 「う、嘘だろ?!ゴブリンどもめ・・・今回はしぶといな」
 「ち、違うんですっ!ゴブリンも居ますがラビダンジョンやマスダンジョンのモンスターも大量に湧き出しているんですっ!」

 俺達はその言葉にびっくりして絶句した。なぜ、マスやラビダンジョンからモンスターが?どのようにして湧き出てきたのであろうかと。

 「今は、他の冒険者の人たちが応戦をしています!あなた達も冒険者のようだけど・・・見るとひどい怪我してるようですね・・・」
 「あぁ、だが、俺達は引くわけにはいかないんだ・・・。なぁ?ウリボ」
 「たまには、決まったこと言うんだな・・・」

 俺達は再び武器を手にもち、大量の魔族、モンスターの集団の襲撃を阻止するために応戦へと向かった。途中マヌスさんや璃餡ちゃんに止められたが、俺とウリボは聞こえないフリをして戦闘に出た。
 場所はマヌスさんの家から少し離れた北門を守ることにした。・・・・・・10年前のあの戦争を思い出すな、俺はボソリと呟いた。
 俺の呟きはウリボに聞こえたのか、独り言のつもりがちょっとした会話になった。そして、ダンバートン北門について、俺達の戦いが再び始まった。
 北からはさっきと同じゴブリンが大量にいる。だが、さっきとは違い、コボルドやスケルトン、ヘルハウンドなどがいた。俺はとりあえず、強力なファイアボルトを撃ってくるヘルハウンドを片付けるために、ヘルハウンドの群れに突っ込んで行った。その行動にウリボは察してくれたのか、援護をしてくれるのために魔法の準備をしてくれた。

 「ファイアボルト撃たれたら厄介だからな、先に片付けさせてもらう!」

 まず群れから逸れていた一匹のヘルハウンドにドラゴンブレイドで突き刺そうとした。同時にそのヘルハウンドが噛み付こうと飛び掛ってきていたため、そのままドラゴンブレイドの切っ先がが口に入り、串刺し状になった。それを引き抜こうとしていると群れが気づいて一斉に攻撃をしてきた。
 引き抜くと同時に、俺はその勢いにまかせてドラゴンブレイドを回転して振り回し、周りのヘルハウンドを切りつけた。しかし、勢いが強すぎて、5回くらい回転して止まった頃にはフラフラだった。やばいと思うが目が回り、平行感覚が保てない。その隙を突いたのか残りのヘルハウンドの2匹が同時にファイアボルドを撃ってきて、回避ができずに俺はモロに食らった。その勢いで俺の体は吹き飛ばされて数メートル飛び、地面を転がった。もうやばいと思ったが、なぜかヘルハウンドの追撃らしい攻撃はなかった。
 体を瞬時に起こし、ヘルハウンドのほうを見てみると一匹は体中に矢が刺さり、はりねずみのようになっていて、もう一体は顔の形がわからないほどボコボコに殴られていた。

 「ダート大丈夫か?!」
 「まったく、無理をしおって・・・」
 「ダート君大丈夫ー?」 
 「大丈夫?」
 「あ、ありがとう・・・4人とも」

 俺はウリボやトゥカちゃん、ヴァイラスおじさん、璃餡に救われた。仲間が居てくれて俺はすごく心強く感じた。
 
 「とりあえず、一旦物陰に行こう、そこで応急処置だ」

 ウリボの提案を俺達は賛成し、近くにある大きな木に一度に隠れた。

 「やられた場所見せてくれ」
 「あぁ・・・」

 俺は服をめくり、やられた腹を見せた。見てみるとひどい火傷になっていた。鳩尾から下っ腹まですごい痣のような火傷になっていて、ウリボに少し触られたがかなり激痛が走った。ウリボは激痛が走って顔を歪ませた俺に気づいて、少し躊躇ったものの、早く済ませようと思ったのか、軟膏を塗ってガーゼを当てて包帯を巻いてくれた。

 「とりあえずこれで処置はできたはずだ。しばらくここで隠れていてくれ」

 俺は頷き安静に待機した。そしてウリボ達はまた魔族たちとの戦闘に向かった。そして俺はそのままゆっくりと瞼を閉じて意識を失った。



 「おう、起きたか」

 俺が目を覚ますとウリボが横に居た。俺が意識を失う前とは違う回りが全然静かになっていた。

 「魔族たちは・・・?」

 俺は魔族はすべて倒すことができたのかと思った。

 「いや、とりあえず鎮圧できたが、指令所によるとまたすぐに現れるらしい、それにみんなは南東や西に援護に向かっている。俺は北で防衛を続けるが、お前はどうする?」
 「わしらもここで戦うぞ」
 「私もここでやるよー」

 どうやらみんなここで残って戦闘をするようだ。俺も火傷の痛みが消えてきたので、無言で頷き、武器を手に取りウリボたちと戦うことを決めた。
 指令所の記載どおり、すぐに魔族たちは現れた。ゴブリンやコボルトのような亜人族をはじめとした人型の魔族が視界を一面多い尽くすようにあらわれた。敵の数も半端ではない。
 俺はライフポーションとスタミナポーションを呑み、安定した戦闘をするために体を調節した。ウリボは
マナポーションを簡単に取り出せるようにバックパックに数個入れ戦闘準備をしていた。トゥカちゃんとヴァイラスおじさんは既に璃餡ちゃんと戦闘に出ていた。
 エルフの遠隔攻撃とジャイアントの近接攻撃、組み合わせればとても強力になり、魔族たちに大きなダメージを与えていた。しかし、魔族のほうが圧倒的に数は多い。俺も気づかないうちに2人の後ろにゴブリンが数体回りこんでいた。そのことに気づいた2人は振り返り、攻撃をした。ヴァイラスおじさんの振りかぶった拳は一体のゴブリンにクリティカルヒットし、すぐ近くにいたゴブリンを吹っ飛ばし危機を回避した。しかしトゥカちゃんの矢は外れてしまい、結果としてゴブリンの振りかぶった斧に切りつけられて地面に倒れた。そしてその止めを刺そうとしたゴブリンの攻撃をヴァイラスおじさんが庇い、トゥカちゃんは無事に助かったが、ヴァイラスおじさんの体力もすぐに尽き崩れ落ちるように地面に倒れた。そして二人が倒されてしまい、璃餡ちゃんが孤立してしまった。

 「ちっくしょぉぉ、お前等どけぇーっ!!」
 「璃餡に手出すんじゃねぇぇっ!!このくそヤロォー!!」

 気づいたら俺達はゴブリンの大軍の中の3人の救出に向かっていた。怒りに満ちた俺とウリボは、突撃を阻むゴブリンたちを次々となぎ倒していった。しかし、3人の元へついたが、すぐに囲まれてしまった。

 「ダートよ・・・もしかすると俺達ここで死ぬのかもな・・・」
 「はんっ、そんな弱気でどーするよ、縁起悪い。今のことだけ考えてりゃそれでええんちゃうか?!」
 「それもそうだったなっ」

 そして俺とウリボはゴブリンの群れに特攻を仕掛けた。ウリボのライトニングボルトの拡散、俺の振り回すドラゴンブレイド、5人を取り囲んでいたゴブリンを次々と倒していった。倒していったが、倒しても倒してもキリがなかった。さらに、縫ってきた傷口も開いてしまい、激痛が走り、左腕からは血が滴り落ちてきた。苦痛によって力が弱まり、ゴブリンを倒し損ねてしまった。倒し損ねたゴブリンに俺は体中を切り付けられ、傷だらけになった。ウリボは数体ではなく、数十対に囲まれ体中を斬り付けられていた。どちらもやられてしまい、二人で先にウリボが力尽き倒れてしまった。それを見た瞬間俺も背中に斧が入り、倒れこんだ。
 ここまでか・・・と思い諦めたとき。

 「ダート!ウリ!大丈夫!?よくも二人をーっ」

 犬が助けに来てくれた。そして犬と一緒に来た雨蓮とクキの夫婦だった。

 「今度は僕が二人を守るっ!」

 そして犬のライトニングボルトがゴブリンたちを感電し、追撃としてクキ雨蓮夫婦が魔族たちを次々と蹴散らしていった。蹴散らせていったのだが、やはり次から次へと湧き上がってくる。いくら今きた犬達といえどもこのままでは俺達のようにやられてしまう。そう思っているうちに聞き覚えのある声の人が俺に声をかけた。

 「ダートン大丈夫?俺の肩につかまって」
 「あ、アオシ君・・・か・・・・」

 俺と同じ赤いファッションが特徴のアオシ君に俺は助けられた。そしてウリボのほうを見ると、ラオがウリボに声をかけていた。

 「ウリ、大丈夫か?とりあえずここから離れよう」
 「す・・・すまない・・・」
 「気にしないで。璃餡さんもこっちへ!」
 「う、うん」

 そして俺達は再びマヌスさんの家に連れて行かれた。そこにはたくさんの冒険者達がマヌスさん一人によって治療を受けていた。その中にトゥカちゃんとヴァイラスおじさんも居た。しかし二人とも意識を失っているようだ。俺達が治療をしているマヌスさんに声をかけると、目を見開かせてマヌスさんが詰め寄ってきた

 「二人とも傷がさっきより酷くなってるじゃないかっ!もうこれ以上は危険だっ。ダートもウリルも傷が大きいじゃないか!」
 「はは・・・思いのほか苦戦したよ・・・」
 「やけどな・・・まだ犬とあの夫婦が戦っとる、この治療終わったらまた行くつもりや・・・はよ治療してや・・・」

 マヌスさんはあまりの傷の深さにに驚いてるようだ。しかし、俺はこの傷でも治療をしたらまた行くつもりだ。ウリボはどうか知らないが、俺は今犬やあめっち、クキっちがまだ戦っているのだから援護に行きたいのだ。

 「ダート!?どうしたのっ!その酷い傷は!?」
 「お、おう・・・サリーか・・・無様な姿見られたな・・・」

 サリーも少し前にダンバートンの騒ぎを聞きつけて戻ってきたようだ。家に戻ってみると誰もいないので、もしかしたらと思ってマヌスさんを訪ねたが、怪我人の多さにビックリしてここで治療のお手伝いをしていたそうだ。サリーの着ている服についている少量の血がその状況を物語っている。

 「サリアーヌ、言ってやってくれないか、この二人、また治療終わったらまた行くと言っているんだ」
 「ぇ!?・・・もう二人とも傷だらけじゃない!」
 「まだまだ行けるわ・・・のぉ、ウリボ・・・」
 「うむ、まだまだ行けるぞ・・・」

 マヌスさんは、話をするより先に治療をしてくれていて、消毒薬、止血剤を患部に塗り、傷を縫い合わせていた。俺と一緒の治療をウリボも同時に受けていていた。その間はサリーや璃餡ちゃんに安静にしているよう説得されていた。しかし、どうしても犬達の元へ戻ってやりかたかった。そして包帯が撒き終わり、傷の処置が終わり俺とウリボは3度目の戦う準備をしてるときにマヌスさんが慌てて俺達を止めにきた。

 「待つんだ2人とも!これ以上は危険だと言っている!死にたいのか!?」

 サリーと璃餡ちゃんの説得にマヌスさんも入ってきた。

 「マヌスさんの・・・言うとおりだよ・・・・・・ダート・・・本当に・・・死んじゃう・・・」
 「ウリも、ダートさんも、十分戦ったじゃない・・・だからもう・・・ほかの人に任せようよ・・・」

 2人とも、目尻に涙を浮かばせてかなり心配しているようだが、、俺達は行かないわけにはなかった。

 「これで死んだら、これはこれで俺達の運命さ・・・。ま、死ぬはずがないけどね・・・」
 「そういうことや・・・。リベンジ行って来る・・・売られた喧嘩は最後まで買うんが俺やからな」
 
 そして俺達は再びダンバートンの北へと向かった。やはり治療したばかりだから傷が痛む。包帯も巻いてあるが、赤く染み付いてきている。サリーも璃餡ちゃんも頬に涙を流して説得を続けたが、俺達は聞こえないフリを通した。
 そして俺とウリボは北門へ着いた。そしてはじめに見えて光景から、魔族の数はあまり減ったようには見えない。一体どれだけいるんだろうか。そして犬達を探した。俺が犬を見つけると犬も体力に限界が来ているのか魔族に押されてきている。俺は急いで犬の元へ走った。しかし、犬の元にたどり着くには大量のゴブリンの壁を越えなければならなかった。

 「ウリボ、ファイアボルトの準備をっ!俺が合図したら俺の正面の奴に打ってくれ!」
 「わかったっ・・・・」

 俺はとっさに思いついた考えをウリボに単純に言った。そして走りながら武器を構えて突っ込んだ。それと同時に、犬がついに防御を崩され転倒した。やばいと思い俺は一気に加速させた。
 犬の距離まであと5m・・4m・・・・3・・・・2・・・1・・・

 「いっけぇぇ!ウリボ!!」
 「おぅ!!」

 ウリボの放たれたファイアボルトは見事に俺が突っ込む正面のゴブリンに当たり火の弾丸がゴブリンを吹き飛ばす。そしてゴブリンの壁に空いた穴から一気にそこを駆け抜けた。そして今にも犬に攻撃しようとしてたゴブリンを吹き飛ばした。

 「犬、大丈夫か・・・?」
 「・・・ダート・・・大丈夫、なの・・・?]
 「俺があんなことで大丈夫じゃなくなるわけがないだろ」
 「ま、そうかも、ね」

 2人で安全を確認して安心の笑みを交わしてるときにコボルドとコブリンを攻撃を仕掛けてきた。しかし、油断をしてしまってたので体が言うことをきかない。すると、ライドニングボルトがその2匹を吹き飛ばした。

 「おいおい、俺を忘れたら困るな」
 「誰が忘れるかよ・・・助かったぞウリボ」
 「ウリ・・・ありがとう・・・。・・・また、二人に助けられちゃったね」
 「何を言うねん犬。お前がこなければ俺達がやられていた。助けられたのは俺達だ。ありがとな」

 事実、本当に犬達がこなければ俺達は本当に死んでいたかもしれない。でも今こうして生きている。これは犬やあめっち、クキっち、みんなが駆けつけてきてくれたから。みんなが一丸となってこそが仲間だ。俺は仲間という大切さを改めて知った。

 「ダートン、ウリー、わんちゃーん! みんな来たよ!」

 あめっちとクキっちが俺達の元へ駆けつけて指差したほうを見るとほりさんが率いるフリスクのみんなが来てくれた。

 「遅くなってすまない。ダートさん、ウリ、リヴァさん。大丈夫か」
 「ウリ達大丈夫ー?」

 ほりさんとかにゃちゃんが俺達のことを心配してくれた。みんあが来てくれただけでも傷の痛みが和らぎ、戦う力が湧いてくる。

 「よし・・・みんな、フリスクの力を魔族達に見せてやろう!!」

 「「「「オォォーー!!」」」」

 ほりさんの号令でみんなが一斉に先頭体勢に入り。魔族たちの殲滅にかかった。

 「ウリボ。援護を頼む」
 「うむ、まかせろ。存分に暴れてくれ、犬は俺の後ろのカバーを頼む」
 「了解、まかせて!」

 俺達も各自役割を分けて魔族たちに立ち向かおうとしたとき。

 「ダート、わしらも手伝うぞ」
 「それにしてもマヌスさんの治療はすごいね~。ちょっと前までは動くこともできなかったのにあまり痛みを感じないんだもん」
 
 ヴァイラスおじさんとトゥカちゃんが俺達の前に現れた。さっきまでかなりの重傷で動けなかった二人をここまで治療するとはさすがマヌスさんだ。

 「よし、いくぞ!」
 「よっしゃ!」 
 「うん!」
 「トゥカよ、後ろはまかせた。ヘマするんじゃないぞ」
 「そっちこそ、やられないでよね!?」

 そして俺達は魔族たちと戦闘を再開した。仲間がそろうといくら数が多いといえども敵ではなかった。背後をとられても、他の仲間がカバーをしてくれる。だが、それは信用をしていないといけない。しかし俺達は仲間を信用しきっている。その安心感から動きをよくする。俺もその安心感から魔族をバッサバッサと切り倒していく。
 そして魔族たちの増殖はついにとまった。

 「しゃー!」
 「ま・・・こんなもんだろ」
 「みんなと組むと敵無しだね!」
 「ヴァイラス、あんた腕をさらにあげたわね」 
 「お前こそな」


 俺達は勝利を確信したときだった。


 グオオオォォォォ―――


 何かただならぬ声が聞こえてきた。聞こえてきた場所は南ガイレフ方面・・・俺達は急いで南ガイレフ方面へ向かった。目的地へ着くと大きな体をした魔族達が姿を現した。

 「う・・・そ・・・だろ・・・」
 「サイクロプス・・・・」
 「ジャイアントヘッドレスもいるぞ・・・っ!」

 ゴーレムに引けをとらない力があるサイクロプスが数体という数で居た。普段はそれほど脅威ではないが、今の傷だらけの俺達ではかなり危険だ。さらに複数だ。
 
 「な、なんなの!?あの化け物!!」
 「見たことも、ないぞ・・・」

 トゥカちゃんとヴァイラスおじさんはこの魔族を始めてみるようだった。俺とウリボは何度か見ている。しかし、いつもはルンダダンジョンとコイルダンジョンの最深部にいて、一体しかいないが、今回は複数というから苦戦を強いられそうだ。もはや俺達は絶望の淵に立たされた。

 

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Author:ダート&リヴァリス
ダート:現在マビノギは引退、ルーセントハードや別のオンラインゲームへ移転

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