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[C54]

禁止用語連発でwww
これでも抑えてるほうなんだけどねー@
格好よく出してくれてありがとねーぃ(*´∀`)
これからも夫婦でよろしゅー(゚Д゚)ノ
  • 2009-01-27
  • 投稿者 : クッキー
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第五話 ~不可思議な魔族達~

 ティルコネイル東放牧地、羊がたくさんいるこの場所に僕は狼の狼夜と一緒にいた。普通なら放牧地に狼と一緒にいるのはおかしいのだが、今日は依頼があって狼夜と来たのだった。
 羊飼いの少年、デイアンにフクロウ便で
 『君は狼と友達なんだよね? だったら狼のことよくわかってると思うんだ。だからちょっと狼に関する仕事してもらいたいんだ。詳細は来てくれたら話すよ』
 と雑にかかれていた手紙が届いたのだ。
 とくにやることもなかった暇人だったのでので、狼夜と一緒にティルコネイル東の放牧地に向かったのだ。
 ティルコネイルの放牧地は、草が自由に育って丈が膝辺りまで伸びている。とはいっても十歳体型の女の子の身長基準だけれど。
 草の丈が膝辺りまで伸びていると歩きにくいので狼夜の背中にでも乗せてもらおうと思ったが、さすがに狼の背中に乗るのはプライドが傷つくかなぁと考え、提案しなかった。名残惜しいけど。
 しばらく放牧地を歩きながら狼夜と会話していると、地面から湿った土の匂いがしてきた。昨日この辺りで雨でも降ったのだろうか、太陽光に反射する雫がいくつも見られる。服が汚れてしまわないか心配だ。

 「なぁ、服、汚れたりしない?」
 「う~ん、かなり汚れそうかも。膝辺りまで」
 「だったらいい物があるけど、どう?」
 「何?」

 僕の質問に狼夜は返事のかわりに行動をしてくれた。
 先日僕が渡しておいた小さな鞄から狼夜は器用に紙袋を銜えて出してくれた。その袋を受け取り、中身を見てみた。

 「狼夜、これを一体どこで?」
 「これでもイウェカが昇れば人の姿になるからね、コツコツ貯めたお金で、その、ランダムボックスをな?」
 「な、なるほろ」

 この狼はなぜランダムボックスを買う必要があるのか、それは敢えて突っ込まないでおこう。
 兎も角、狼夜の厚意を無駄にしたくはないし、実際物をくれるならありがたい。素直に受け取って中を確認する。
 中にあったものは

 「これまた、豪勢な物で・・・。あ、ありがとね」
 「う、うむ。今渡して少し・・・後悔したかもしれない・・・」

 中に入っていた物、それは
 ボニータシルキードレスにタークスタンクトップ半ズボンと ニーハイブーツ、それに染色アンプルが10個だった。

 「殆ど・・・女性用だね・・・」
 「他にもあるのだが、生憎持って来れなかった。すまない」
 「いあ、嬉しいよ。ありがと、狼夜」

 僕は微笑みを浮かべ、狼夜に感謝の気持ちを込めた言葉を口にした。狼夜は照れながら「ぉ、ぉぅ」と言っていた。
 僕は狼夜から受け取ったタンクトップ半ズボンを黒色に染め、余ったアンプルでニーハイブーツも黒に染め、ボニータシルキードレスは白色に染めた。上手に染めることが出来たのでとても満足。
 早速その場で着替えようとし、服を手に取るが、自分の身を隠せるようなモノは殆ど無い。あるといえば伸びきった草くらい。
 仕方が無いのでそのまま着ている服を脱ぎ、タンクトップに着替える。隣の狼夜は「大胆だなぁ・・・」と僕を眺めていたが、そんなの知らないよ、と視線で返事をする。
 着替えを完了させて、自分の姿を見てみる。少し大きめのタンクトップは体に隙間が出来て涼しいくらい。今の時期少し暖かいくらいなので丁度いい。下手をしたら谷間のない胸元が見えてしまうが、男の姿だった時と対して変わらないので気にしない。
 新しい服に着替えて草むらの中を歩くこと4分くらい。やっと羊飼いの少年、ディアンのところにつく。

 「こんちわー」

 羊達の中にいたデイアンに声をかけてみる。メェ~という羊の鳴き声が妙に響くティルコネイル東放牧地に人の声はよく通るらしく、ディアンはこちらの存在に気づいて返事をしてきた。

 「やぁ、こんにちわ」

 デイアンは健康そうな少年で、とても羊に慕われているようだ。汚れた服はこのあたりで過ごしているからだろうか泥のほかに草がついていたりする。このような少年が羊飼いをしているとは、関心する。

 「キミが、依頼を受けてくれたのかい?」
 「うん、そだよ」
 「へぇ~・・・・・・・・・こんな幼女がねぇ・・・」
 「よ、幼女言うなっ!」

 実際16歳、だったと思う、少年なはず。すくなくともダンジョンに行っても何も言われない年だった。だったのだけれど、転生によって幼女になった、なりたくてなったのではないけど、なってしまった。だから幼女言われるのが少し嫌だった。

 「まぁいいや、信用できるんなら誰でもね」
 「ホントに信用してる顔には見えないんだけど・・・」

 外見幼女ってだけで信用がないのは気に入らなかったが、受けたクエストはしっかりとこなさなければ余計信用を無くす。そんなのは嫌だからクエストの詳細を聞き、早速仕事にかかることにする。
 仕事の内容は、巨大黒狼の発見、その討伐だった。巨大狼がキアダンジョンに向かう冒険者などを襲ったり、取り巻きの黒狼が放牧地の羊を襲ったりするから被害を最小限にして欲しいらしい。難易度はそれなりだった。
 早速僕と狼夜は、その巨大狼の出没すると予想された地域の近くで待機していた。放牧地東の狐達が、僕の食べていた肉を欲しそうにこっちを見てきたり、寝そべっている狼夜の上に乗っていたり、平和な時間が流れていた。
 時刻は正午を過ぎ、そろそろ巨大狼が現れる頃だ。僕は狼夜に羊の誘導を頼み、剣と盾を手に取り、いつでも戦闘態勢を取れるようにした。
 狐達が慌ててその場から逃げるように去っていき、そろそろかと思う。
 その時、

 ワォォォォォォォォオオオオオオオオオ――――!!!!

 よく響く狼の遠吠えがあたりのものを揺るがす。鳴声だけでこれだけの迫力だ、本体はもっと迫力ありそう。そう思い、盾を構えて防御の姿勢をとる。
 唾を飲み込み、いつきてもいいように身構える。黒狼の数が少し増えてきた。そしていつの間にか黒狼の数は10匹、20匹、30匹・・・50匹以上が草原を埋め尽くした。とてもじゃないけど気味が悪い。いつも巨大狼の出現でこんなに狼が増えるわけじゃなかったはず。なのにどうして・・・
 そう考えているうちに、一匹だけ目立つ存在の狼を発見した。黒狼の中に混じって・・・・・・巨大白狼がその姿を現した。

 「今日出てくるのは巨大黒狼じゃなかったのか?!」

 狼達はボケていないだろうけど、思わず突っ込んでしまった。戦闘態勢を解除しながら・・・。
 その声に反応したのか、狼達は一斉に、50匹以上の普通の狼がこっちに向かって走ってきた。僕は凄く恐怖を覚えた。腕を噛み付かれ、足を、体を、首を噛み付かれて・・・息の根を止められて僕の肉を食い千切り、皆で仲良く食べられる・・・。頭の中の記憶と知能は16歳なのに、体は幼女、さぞかしおいしいであろうなぁ・・・。
 いつの間にかそう思ってしまい、狼の群れはもう僕の目の前に来ていた。そして、狼達は。
 僕を避けるようにして群れを二手に分け後ろに回っていった。驚き、後ろを振り返る。その瞬間だった。

 「ぎゃんっ!」

 背中から狼が一匹飛び掛ってきた。そして倒れた僕の背中に座り、しゃべった。

 「狼夜がいつもお世話になっています。リヴァリスさん」

 大人の女性と間違えてしまうほど透き通った声で、背中の狼はしゃべったのだ。

 「今日はあの巨大な白狼が出ると、狼夜から聞いたので、退治にやってきました」

 しとやかに、それでいて控えめな声で僕にそう言ったが、うつ伏せに倒れている僕を気にしないってことは、それなりに野生的なのだろう、かな?
 頭上(正確には前)に聞こえる狼達の唸り声、なぜか判らないが、一匹一匹の唸り声が言葉に聞こえる。聖徳太子じゃあるまいし、一度に聞いただけでその言葉がわかるわけでもないが。
 顔をあげ、体を起こし、背中の雌(?)狼をどかし、立ち上がると、そこには普段見られない光景があった。
 整列して綺麗に並んだ狼達が戦闘態勢をとっている光景。
 僕は一生に一度見るか見ないか、限り無く見ないような光景に唖然としていた。

 「さぁ、みなさん、あの大きな白狼さんをやっちゃってくださいっ」
 「「「「「ワオォーッ!!」」」」」

 なんだこの光景、なんだこのシュチュエーション、なんで巨大黒狼じゃなくて巨大白狼? 今日現われるのは黒だったっけ? 白だったっけ?
 何がなんだかサッパリわからなくなった僕の思考回路は完全に停止していた。

 「リヴァリスさん、でよろしいですよね? わたくしは黄泉と申します」
 「・・・え、あ。よみ、さん?」
 「黄泉でいいですよ、リヴァリスさん」

 僕の背中にのしかかって来た狼はとてもオットリしているというか、おしとやかというか、そのような感じだった。相手が狼なだけに外見はまったくといっていいほど狼だ。毛並みといい、輪郭だって周りの狼とそれほど変わりはない。
 ただ変わっているといえば、話し方くらい。

 「今日は狼夜に言われて、リヴァリスさんをお手伝いに来ました」
 「あれ、黄泉さんは、狼夜と知り合いなんですか?」
 「えぇ、知り合いといいますか、妻です。狼夜共々、これからもよろしくお願いしますね」
 「は? 狼夜の、妻?」
 「はい、妻です。狼夜の配偶者です」

 あんにゃろー・・・結婚してたのか・・・。

 「えっと、リヴァリスさん、お顔が怖いですよ?」

 いつの間にか僕は眉間に皺を作って目をツンツンにさせていた。握りこぶしもしっかりと手のひらに爪の跡が残るくらいに強く握ったり。

 「うん、ちょっと複雑な気分でね・・・」

 狼に先を越されていた。なんて口には出せない。出してしまったら恥ずかしくて顔がリンゴのように真っ赤になってしまうからだ。
 というか今の姿じゃ結婚なんて男同士の感じがしてこっちが嫌だ。それに今幼い姿だし結婚なんて当分無理だ。

 「そもそも付き合ってる人もいないし・・・」
 「? 何か、言いましたか? リヴァリスさん」
 「あ、いやなんでもない」

 思わず独り言をしてしまう。結構悩んでいたのかもしれない。恋愛について。

 「あ、そうでした。リヴァリスさん、言いたいことがあったのでした」
 「ん? 何?」
 「今度、イメンマハで料理大会が行われるみたいなんですよ」
 「イメンマハ料理、大会? あの月に一度のサーオィンの日に行われるあれ?」
 「はい、その料理大会にですね、ゲストとして一緒に来てくれませんか? 狼夜と一緒に」
 「狼夜と一緒に、かぁ。招待状確保するのに結構手続きとか面倒だけどなぁ・・・」
 「でしたら、この招待券2枚を、狼夜と一緒に来てくださいね」
 「う、うん。狼夜にも言っておくよ・・・」

 狼に料理大会のゲスト出演招待券をもらった。器用に前足で。最近の狼ってみんなこうなのか?
 そんなやり取りを数分して、巨大白狼はとっくに黒狼達の餌になっていた。非常にグロテスクだったので僕は用事も済んだことだし、デイアン に報告してさっさとイウェカが昇る前にダンバートンに戻ろう。


 しかし、イウェカが昇りきってしまっても僕はティルコネイルにいた。

 「狼夜! 羊食べちゃダメだろ! 報酬なくなったうえに草刈までやらされる羽目になっちゃったじゃないか!」
 「しかたないだろ! 羊を目の前にして狼が襲わないとでも思うか?! 絵本だかなんだか知らないが嵐の夜にじゃあるまいし! こうして俺だって人型になって手伝ってるからいいだろ?!」

 牧羊犬の役目を狼夜にやらせたのがダメだったか。誘導した羊を数匹食べてしまい、償いとして伸びきった草を刈る作業をしていた。剣を横に振ればバッサリ切れるから楽だけど。

 「絶対これ今日中に終わるかわかんないよ・・・」

 伸びきった草は放牧地殆どのことであって、今は半分くらいしか刈れていない。2人(一人と一匹)じゃ時間がかかって仕方ない。
 狼夜に羊の誘導させるんじゃなかった。携帯食料の肉ならいっぱい渡しただろう。肉なくなってたのなら言ってくれれば僕の上げたのに。などと独り言を繰り返しながら、僕たちは草刈を続けた。
 終わったのが夜中の11時だった。そしてティルコネイルの自警団の人に補導されかけた。


 翌朝。僕はティルコネイルの北にあるムーンゲート前の木の上で目を覚ました。
 かつてはここで寝てたりもしたので、野宿といったらここと思い、昨日自警団の人を撒いてここにきた。
 目を擦り、覚醒してきたところで、自分の姿を確認する。

 「な、なんじゃこりゃ!」

 僕は昨日タークスブランドの黒いタンクトップを着ていたはずだ。
 しかし、今着ている服といえば。
 昨日狼夜にもらった白いボニータシルキードドレスだった。

 「あ、起きた? 汗まみれの服で寝たら気持ち悪いし風邪引くと思って着替えさせてあげたんだよ」
 「・・・どうりで寝ていた木の枝の場所が違ったり下半身がスースーすると思った・・・」

 シルキードドレスは非常に露出が高いので、着ていると恥ずかしい。滑らかなシルクが肌に直接当たり、高級感がある、なんて思えるわけがない。
 僕はとりあえず木の根元で寝そべっている狼夜に向かって飛び降りた。いとも簡単に避けられたが予想範囲内。狼夜の背中の毛をつかみ、馬のように跨る。

 「とりあえずダンバ戻るよ、服はもう乾いてるはずだからトゥガルドアイルで着替えるよ」
 「うむ、・・・しかし、なぁ」
 「何だよ」
 「よく似合ってるな、格好だけ」
 「うるさいっ、格好だけなら言うなっ。さっさと行くから乗せてよ」
 「はいはい、わかりまちたよぉ」

 僕は無言で狼夜の上に乗り、背中にパンチを一発入れた。
 そして狼夜は走り出した。


 トゥガルドアイル伐採キャンプ到着。そこに珍しくも無い組み合わせの2人を見つけた。

 「あれ、あ~た~ん、くっき~」

 僕が思うにSとMの変態夫婦さんの雨蓮とクキがウレイドの森で2人して立っていた。
 僕は狼夜をあーたんとクッキーの方へ行くように言って2人に接触した。

 「あら、わんちゃん、かわいい服着てるね」
 「あぁ、そのままお持ち帰りして 〔ピ――――〕 したいくらいだよ」
 「・・・あはは・・・お手柔らかに・・・」

 もはや記載禁止用語を使ってくるクッキーに狼夜は少し引いていた。僕はいつものことだと思い受け流した。

 「そういえばあーたんここで何してたの? キノコ狩り?」
 「違う違う、こいつが 〔ピ――〕 してほしいから 〔ピ――〕 で 〔ピ―――〕 なのお願いしたいって」
 「具体的に言えば 《バキューンッ!》 って言ったんだけどね」
 「〔ピ―――〕 も  《バキューンッ!》 も変わりないだろ」

 いくら人が少ないからって、よく屋外でこんな記載禁止用語が次々とサブマシンガンのように出てくるなぁ、と、もはや感動してしまう。屋内じゃヘビーマシンガン級かな? と無駄な想像をしてしまう。

 「え、もうガトリング級だよ? 武装ヘリにつんであるあれ級」
 「威力はサブマシンガンからRPG-7級になるけどね」
 「2人とも地の文読まないでよ! 超能力者じゃあるまいし!」

 狼夜は「付き合ってられない・・・」と言って先にダンバートンに行ってしまったが、まだあーたんとクッキーの禁止用語トークは続いている。僕が絡んでいるかどうかは言うまでも無い。まったく絡んでいない。

 1時間後、ようやく2人のやりたいことが終わってダンバートンに向かうのであった。クッキーに肩車をしてもらいながら(殆ど無理やり肩に乗せてきた)なおも禁止用語トークは続いた。
 ちなみに、この夫婦がやりたかったことと言えばただの熊狩りだった。遠まわしに記載禁止用語並べなくても、などと心の中で思っていると、またもやこの夫婦は心を読み取って会話をする。一体この夫婦何者だ・・・。


 ダンバートンの区域内に到着すると同時に、戦闘する時に発せられる鉄と鉄のぶつかり合う音や、弓の弦がはじかれる音などが聞こえた。時には悲鳴や断末魔なども聞こえたりする。

 「なんだか、ヤバイことになってない?」
 「そのようだね、ポウォールの攻撃かな」
 「ダートとウリが戦ってるはずだよ! 僕も戦わなきゃ!」

 クッキーの肩から飛び降りてクリスタルライトニングワンドを取り出す。体力の配分など考えずにダンバートンまだ一気に走った。あーたんもクッキーもそれについてきてくれる。僕は最悪の事態の想像だけは考えずにダートとウリが懸命に戦っていることだけを考えて走り続けた。
 しかし、魔族たちは僕の想像を形にしていた。ダートとウリは見知らぬジャイアントとエルフと共に倒れていた。近くにいる璃餡がウリとダートに必死で呼びかけている。これはまずい、頭で思うより体で思った。

 「ダート!ウリ!大丈夫!?よくも2人をーっ!」

 僕は手に持ってるのが剣じゃないとわかっていながらダート達を囲むゴブリンに向かってスマッシュで攻撃をする。スプラッシュ効果でスマッシュで攻撃したゴブリン以外のコボルトなどもまとめて吹き飛んだ。吹き飛んだコボルトはこちらの存在に気づき、こっちに向かってくるが後ろからあーたんがアイスボルトで援護をしてくれた。足止めを食らってしまった魔族は、目の前の敵より、弱ってしまった敵を相手にしたほうがいいのだろうと思ったのだろうか、ダート達を狙い始めた。

 「今度が僕が守る!」

 僕はダートたちに襲い掛かる魔族に対し、サンダーの詠唱に入った。幸い、ダートにはアオシ君が、ウリにはラオッシュが肩を貸して町へ戻っていくのが見られる。あの倒れていたジャイアントも起き上がって倒れていたエルフを抱きかかえてダートたちと行動を共にしていた。それを守るかのようにクッキーは魔族と対立していた。
 サンダーを詠唱している最中に思った。ゴブリンやコボルトは盗賊としてダンバートンに襲い掛かってきたりするが、なぜスケルトンのようなアンデッドがここにいるのか。ポウェールは真剣にこのダンバートンを堕とす気なのだろうか。総攻撃を仕掛けているみたいだ。
 しかし、僕はそんな総攻撃、どうでもいい。守ればいいのだから。そう思って完全に詠唱しきったサンダーを撃ち放った。
 ワンドから弱い電流が流れ、電撃が一体のゴブリンを命中し、さらに近くにいるほかの魔族に感電した。しばらくの間、魔族たちは動きが止まった。そして、電撃によって行動ができなくなった魔族たちの頭上に黒い影ができてきた。そして4秒後、雷が落ちた。
 多くの魔族が僕のサンダーによって倒れ、黒コゲになった。スケルトンは灰になり、風に流されている。クッキーもサンダーから逃げ延びた魔族を討伐し、とりあえずダンバートン北門の魔族を殆ど倒した。僕はそう思っていた。しかし。

 「わんちゃん後ろ!」
 「なっ!」

 てっきり魔族は前にしかいないとばかり思っていて後ろに注意を払っていなかった。後ろからメタルスケルトンが3体、ゴブリンが5体、そして振り向いたその瞬間に目の前にいるコボルトが1体。僕は距離をとろうと前に転がりディフェンス準備をする。しかしコボルトの距離が近すぎたのか、攻撃を防御することができなかった。体勢が低かった僕はコボルトの振りかぶった木の棒を頭からまともにくらい、眩暈がおこる。そして2打目の攻撃をワンドを持つ右手首を攻撃された。そのせいでワンドを手放してしまい、体中のマナがなくなってしまった。力が抜ける感覚と眩暈で気分が悪くなってきた。
 僕はダウンするというよりその場に仰向けに倒れた。
 倒れた僕に対し、ゴブリンは再び攻撃をしかけようと斧を振り上げて突っ込んでくる。これ以上ダメージを食らってしまえばタダの怪我じゃすまない。立ち上がろうとして右手を支えにした。が、手首をやられてしまっていたので、痛みを感じて力が抜けた。そのまま支えがなくなり、重力にしたがって再び倒れてしまった。すぐ目の前にゴブリンがいるというのに立ち上がれない。遺書でも残しておけばよかったかな、などと考えてしまう。
 が、そのとき。

 「くらえっ!」

 斧を振りかぶったゴブリンに、後方からダートの突進攻撃によって吹き飛んだ。

 「犬、大丈夫か・・・?」
 「・・・ダート・・・大丈夫、なの・・・?]
 「俺があんなことで大丈夫じゃなくなるわけがないだろ」
 「ま、そうかも、ね」

 僕はダートが差し伸べてくれる手を取り、立ち上がった。手首の痛みと眩暈はまだ残っていて体中のマナもなくなってしまい、気分が悪いままだ。少しフラフラしてしまう。
 とりあえず助けられたダートに感謝をし、落ち着こうと思った。が、油断をしていたのか、ゴブリンとコボルトが接近してきたのに気がつかなかった。僕とダートは落ち着いていた体を動かすが、反応が遅かったのか、体がいう事をきかない。ヤバイ、そう思った。
 しかし、後方からライトニングボルトが放たれ、ゴブリンとコボルトに電流が走る。そのまま力尽きたのか、その場に倒れた。

 「おいおい、俺を忘れたら困るな」
 「誰が忘れるかよ・・・助かったぞウリボ」
 「ウリ・・・ありがとう・・・。・・・また、二人に助けられちゃったね」
 「何を言うねん犬。お前がこなければ俺達がやられていた。助けられたのは俺達だ。ありがとな」

 僕は頭から流れる血を気にせずダートとウリの体を見た。大きな傷もいくつかあって、治療した跡がある。ヒーラーの家で治療したあとそのままこっちに来たのだろうか、体力的にも心配だった。僕やあーたん、クッキーはまだ戦い始めて間もないのでスタミナは有り余っている。僕達がこっちに来る前にジャイアントとエルフと共にダンバートン北門を4人で守っているなら、疲れもたまっているだろう。あまり無理はしてほしくないと思った。
 辺りを見回すと、魔族はまだまだ数を増している。ポウォールの攻撃も手加減が無いようだ。

 「ダートン、ウリー、わんちゃーん! みんな来たよ!」

 あーたんとクッキーはFRISKのメンバーと共にダンバートンから駆けてきた。僕は増援が来たと感じ、安心してしまった。

 「遅くなってすまない。ダートさん、ウリ、リヴァさん。大丈夫か」
 「ウリ達大丈夫ー?」

 ほりさんとかーにゃん先輩は僕らの近くまでやってくると、声をかけてくれた。不安な気持ちが和らいで再び眩暈がしたが、狼夜が僕を支えてくれた。

 「あんまり無理するなよ? 体が弱いんだから」
 「うん・・・ごめんね、心配かけて」
 「あぁ、後で上品質の肉でも買ってもらうからな」
 「あはは、それでいいならお安い御用・・・だよ」

 眩暈は続き、立ち眩みをしてしまう。僕の髪の毛は白かったハズが、すっかり赤黒くなってしまっている。これが終わったら髪の毛を染めよう、そう思った。
 狼夜を支えにして立ち上がり、武器を構えて魔族と対立した。

 「狼夜、これが終わったら言いたいことがある。怪我して寝たきりにならないでよ」
 「ほぅ、言いたいことか、なら、話せなくなるくらいの怪我しないでほしいとこだな」

 握力がすっかり弱くなった右手で盾を持ち、慣れない左手で剣を構える。戦いにくいかもしれないが、戦えないよりマシだ。僕はFRISKの人たちの元へ歩いていった。

 「魔族の総攻撃はダンバートン周辺だ。油断はできない・・・。みんな、フリスクの力を魔族達に見せてやろう!!」

 「「「「オォォーー!!」」」」

 ほりさんの号令でみんなは気合をいれ、戦いを始めた。

 「ウリボ。援護を頼む」
 「うむ、まかせろ。存分に暴れてくれ、犬は俺の後ろのカバーを頼む」
 「了解、まかせて!」

 僕はダートとウリの3人でパーティになり、魔族たちと対立した。 ほかの人やは僕達同様パーティを組んで持ち場で既に戦闘をしている。魔族も負けじと攻撃の手を緩めないが、攻撃がワンパターンすぎる。見切ってしまえば誰にでも対処できる。途中何度か倒れてしまって行動不能になってしまった人も少々いるが、その人を安全な場所に避難させる人もいて安心だった。
 僕達も遅れまい、と戦闘を開始しようとしたそのとき。

 「ダート、わしらも手伝うぞ」
 「それにしてもマヌスさんの治療はすごいね~。ちょっと前までは動くこともできなかったのにあまり痛みを感じないんだもん」

 例のジャイアントとエルフがダンバートンから駆けつけてきた。僕が見たときは傷も酷く、動けない状態だったはずだ。ジャイアントにいたってはエルフを守るために体を張って傷まみれだった。しかし今はピンピンしてダートの元に駆けていた。マヌスさんの治療の腕はなかなかのモノという証拠だ。

 「よし、いくぞ!」
 「よっしゃ!」 
 「うん!」
 「トゥカよ、後ろはまかせた。ヘマするんじゃないぞ」
 「そっちこそ、やられないでよね!?」

 僕達のパーティに新しくジャイアントとエルフを加え、5人で戦闘を開始した。魔族の数は知れない。気を緩めたらたぶん体から考えて僕が一番危ない。仲間を守り、仲間に守られながら、僕は魔族と戦った。
 剣が刃こぼれを起こし、僕はメイスを取り出し、再び戦っていった。魔族の増殖もそろそろ頻度が低くなり、次第に数を減らしていった。

 「しゃー!」
 「ま・・・こんなもんだろ」
 「みんなと組むと敵無しだね!」
 「ヴァイラス、あんた腕をさらにあげたわね」 
 「お前こそな」

 魔族はとうとう増殖しなくなり、現在僕達と戦っている魔族達で最後だった。僕達は防衛しきった、そう思った。

 グオオォォォォォーーーーー!!!

 地響きにも似た何かの声が遠くから聞こえてきた。僕が最後の魔族を倒したと同時に南ガイレフ方面から聞こえてきたそれは、魔族のものだと確信した。ダンバートン北にいる僕達は、急いで南の方角へと走った。
 南ガイレフ方面に到着して、まず驚いたことが3つあった。
 数多くの人たちが血を流してうめき声をあげて倒れていたこと。もうひとつは、悲鳴や断末魔が聞こえること。そして一番驚いたことは。

 「う・・・そ・・・だろ・・・」
 「サイクロプス・・・・」
 「ジャイアントヘッドレスもいるぞ・・・っ!」

 ルンダダンジョンとコイルダンジョンのボスモンスターがダンバートンに現れたことだった。しかも数体ではない。数十体、見た目からいえば合計30体くらいはありそうだった。

 「な、なんなの!?あの化け物!!」
 「見たことも、ないぞ・・・」

 ジャイアントとエルフはサイクロプスやジャイアントヘッドレスを見たことが無いのだろうか、一目見るや否、体を強ばらせて戦闘態勢をとっている。
 もともと一体を相手にするのがやっとだというのに、複数できてしまえば僕達に勝ち目があるかわからない。
 恐怖と不安、そして、蘇る記憶が、僕の体を支配し、逃げろと、頭の中のもう一人がいたらそう呟いていただろう。体が自然と震え、メイスを持つ力がなくなりそのまま地面に落としてしまう。

 「勝てるのか・・・。こんなの・・・」

 続
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Author:ダート&リヴァリス
ダート:現在マビノギは引退、ルーセントハードや別のオンラインゲームへ移転

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