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ぉもしろぃなぁ♪

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第三話 ~ダンカンからの依頼~

 ダンバートンの中にあるダートの家の中


今日は朝から頭が痛くて目が回る。睡魔も襲ってきて。もうまさに最高のコンディションだった。逆の意味で・・・・・・。
 昨日の暴走したダートとせっちゃんは本当にやばかった。ダートの驕りだといつもあんなに暴走するらしいせっちゃんは、酔いの醒めが早く、僕を介抱してくれた。サリーもダートの介抱に努めていたらしい。弱いな・・・男は・・・。

 まぁせっちゃんのお陰で少しは楽になったが、今日はティルコネイルのダンカン村長の家に行けそうにないかもしれない。よくて昼からかもしれない。

 今僕はダートの家の客室の布団の中で安静にしている。特に何もやることがないわけではないけど。
 酔っ払ったダートはまだサリーと一緒に寝てるし、せっちゃんは・・・多分違う部屋で寝てるんだと思う。昨日は皆呑んだからなぁ・・・。

 小鳥のさえずりが聞こえる頃、イウェカが沈み、パララが昇り始めた。今日の始まりだ。
 インボリックは皆、遊びやダンジョンパーティーなど、商売やアルバイトなどはあまりしない日だ。そんな日に商売をすると儲かるんじゃないかなと思ったが、町商人曰く、「皆ダンジョンとか行って町はあんまり来ないんだ、だから商品は売れない」とのことだ。

 しかし、僕がまだ孤独だった頃、とある理由でティルコネイルに来た行商人は「インボリックはなぜかポーションがよく売れるんだよなぁ」と話したことがある。そりゃあダンジョンの入り口までポーションやら包帯やらフェニックスの羽根やら売りに行ったら、ダンジョンプレーしてる人によく売れるだろう。

 まぁそんなインボリックであって、皆遊びに行くらしい。ギルドメンバーの人たちが、「キア上級行きたいな~」とか「アルビ上級ならあるよ」とか言ってた。
 遊べる日に、最悪のテンションの僕は、とりあえず布団から起き上がり、洗面所で顔を洗い、勝手に台所へ行って冷蔵庫の中身を拝見する。肉が少しと木の実が沢山あったが、ダートの家の冷蔵庫は凄くゴチャゴチャしていて、実は肉と野菜がいっぱいあった。サリーという嫁がいながらもここまでゴチャゴチャに出来るのはある意味才能だといえよう。

 冷蔵庫の中から適当に食材を崩れないように取り出し、近くにあった机にポンポンと適当に置いていく。
 取り出せた食材は、レタス、ベーコン、チョコレート、ビール、水、豆、卵、それとなぜかパン。これだけだった。整理しろ、ダート。しっかりしてやってくれ、サリー。(ダートのインベントリもゴチャゴチャなのだ)
 とりあえずパンとレタスとベーコンでベーコンサンドでも作ろうかなと試みる。
 まず、冷え冷えのパンを横にスパッと切り、適当に放置する。そうしないとたぶん冷たいベーコンサンドを食べることになるから。

 ガスコンロを使って万能鍋を暖め、油を少々垂れ流し、ベーコンを投入する。
 ジュー・・・と音を立ててベーコンが少しずつ変化していく。焦げ目がつき、鰹節の如く奇妙な動きをする。その間に水で洗ったレタスを何枚か葉を千切っていく。
 ベーコンが大体焼けてきたらそこへパンも投入する。冷え冷えのパンを暖めなければ。
 パンを投入して数秒後、ベーコンとパンを万能鍋から皿に取り出し、パンとベーコンとレタスを挟む。おいしそうなベーコンレタスパンが出来上がった。上出来上出来。
 出来上がったベーコンレタスパンをかじりながら、今朝とどいた新聞やクエストスクロールなどを眺める。

 新聞を見ていると、不意にダートの部屋から物音が聞こえてきた。多分いつものことだろうと思って気にもとめなかったが。
 居間に座っている僕はクエストスクロールに目を向けた。そのとき、台所の方でペタペタと足音が聞こえる。


 「おはよ、サリー」
 「・・・うにゃ・・・はにょー・・・」


 ダートの家に泊まるとほとんどの確立でこういうパターンになる。
 サリーはかわいいクマがプリントされたパジャマを着ているが、ところどころはだけている。今日もいつも通りだ。
 サリーは目を開けたつもりか、半分しか開いてない。体制も猫背に腕はだらけている。口なんかは開きっぱなしである。メイスで敵をぶん殴る女の子とは思えないくらいかわいい一面だね。


 「ダートまだ寝てた?」
 「ぬ~、ねてたにょ~・・・?」


 発音の よ が にょ になっているのはいつものこととして、現在午前七時を過ぎたあたり。ダートが起きているはずもないか、と改めて思う。(ダートは休みの日は昼ごろまで寝るのだ)
 ふらふらと台所を彷徨っているパジャマ姿のサリーを放っておき、再び新聞に目を向けた。
 その新聞の隅っこの記事に注目した。『今日の午前、ダンバートン南ガイレフ方面から盗賊ゴブリンがダンバートンに攻めてきます。十分に注意してください』と書いてある。
 現在午前8時、もうそろそろ攻めてくる時間帯。この前の恨みを果たしに行こうかな、と考えてさっきまで寝ていた部屋から茶褐色の刃のブロードソードを2本腰に携え、南ガイレフに向かった。

 現在ダンバートン南ガイレフ方面、時刻は8時半、いつ盗賊ゴブリンが現れてもいいように、茶褐色の刃のブロードソードを構える。
 剣を構えて、注意をしていると、ゴブリンではない何かがガイレフ方面から現れた。たとえなんであろうと警戒し、注意を解かなかった。


 「わ、酷いなぁ。モンスターかと思ったのかい?」


 ガイレフ方面から現れたソレは、人間だった。少しオヤジっぽい感じの。
 あわてて戦闘体勢を解いた。


 「はわ、ごめんなさい。てっきりゴブリンかと思って」
 「なに、気にすることはないさ。行商人はいつもそうさ」


 僕は剣を腰に刺し、闘う気などありませんなどというかのような格好になった。でもやはり警戒は解けなかった。


 「ん?どうしたのかな?警戒しているようだけど」
 「あ、いや、ちょっと分けあってここにいるんですが」
 「そうか、わけありか」
 「貴方、ここは多分危ないから非難した方がいいと―――」


 僕はとっさに剣を構え、視線の先にあるやつめがけてスマッシュで攻撃した。
 現れた。盗賊ゴブリンが、群れになってやってきた。
 最初の1体は、スマッシュで倒したものの、やはり最初にスマッシュはまずかった。すぐ敵に囲まれてしまった。
 ゴブリン共も、迂闊には攻撃しまい、といった感じで、僕を中心にして円を描くように回っている。ジッとこちらを見据えて。


 「君っ、大丈夫か!?」


 さっきの行商人が、心配そうに叫んでくる。そして、ゴブリン共は声の聞こえた方向を一斉に向いた。行商人はそのゴブリン共の視線にビクともしないでこちらの心配をしてきた。


 「逃げてっ!」


 僕は短く早口に告げて、群れの隅、数の少ないゴブリン共に、スマッシュで攻撃した。
 ゴブリンを斬りつけた剣に血が付着し、返り血を浴びる。とても体勢を崩しにくかったが、ゴブリンが油断していたお陰で、上手く倒すことに成功。

 近くにいたゴブリンが斧を振り下ろしてきた。しかし、これは想定内。ディフェンスで上手くガードをし、2本の剣で力いっぱい斬りつける。

 盗品なのかどうかは判らないが、金貨がボロボロとゴブリンから零れ落ちる。しかし今はそれを拾っている暇はない。行商人に注目したゴブリンの内、こちらの異変に気づいたゴブリンが攻撃を始めてきた。今度は3体同時、カウンターじゃあ無理があった。

 僕は慌てて膝を屈めるようにし、少し体勢を低くして、ゴブリンがこちらにやってくるのを待った。腰に力を込め、足元を軽く確認する。
 ゴブリンが随分近づいてきたところで、腰の力を一気に放ち、ウィンドミルで薙ぎ払った。

 3体のゴブリンは大きな傷口を作り、後方へと吹き飛んだ。流石、鍛冶で作られた剣は相当鋭かった。
 ウィンドミルは正直疲れて体力を消耗するが、傷を作るよりマシだろうと思ったが、まだ上手く攻撃できないのか、2体が立ち上がった。
 立ち上がった2体はどうやら致命傷のようで、攻撃したら倒れるんじゃないかな?といった感じに千鳥足だった。その2体に近づき、再びウィンドミルを放つ。今度こそしとめた。

 二日酔いとウィンドミルのダブル攻撃で僕も千鳥足になりながらさっきの行商人の方を向く。すると、驚くべき光景が。
 行商人は、平然と立っているのに、その周辺のゴブリン共が、大量の血を流して死んでいた。


 「なるほどね、わけありって、このことか」


 ただ平然と、息も切らしている様子もなく、そう言った。行商人は足元に転がるゴブリンの死体を眺めて、溜息をついた。


 「こういうことだったら別に逃げなくてもねぇ」
 「・・・・・・」


 兎に角凄くて何もいえなかった。凄いですね、とか、やるじゃん、とか言えるような感じはないし。何したの、と聞けば普通の答えが返ってきそう。
 今の僕を言うなら唖然呆然、そんな感じだろう、ただ突っ立って何も言わない気の棒みたいな。思考回路も回転していないみたい。だから気づかなかった。丁度真後ろを。


 「盗賊ゴブリンの退治、報酬はダンバートンの官庁へ行けば貰えるよ、これ全部君が倒したってことにするかい?」


 こちらを見ずに、行商人はそう告げた。


 「あ、いあ、その・・・」


 その言葉に僕の思考回路は上手く付いていけない、というかそんなことも考えられないくらいに頭が凍っている。


 「そういえば、君の名前は?ここであったのも何かの縁だろうし、聞いておいて損はないからさ」
 「えっと、僕はリヴァリスです」
 「リヴァリス・・・か」
 「なにか?」
 「あ、いや。俺の名はプライス。知ってのとおり行商人さ」


 プライスと言った行商人は、盗賊ゴブリンの死骸を踏み潰し、僕に近づいてきた。そして、虫も殺さないような笑顔で握手を求めてきた。その握手に僕はただ普通に答えるようにした。


 「さて、そろそろバンホールに行かないとね、じゃあまた」


 それだけを言って、プライスはガイレフの方向へと行ってしまった。


 「ん?プライスさん、ガイレフ方面からきたよな・・・・?」


 手を顎に添えて考えつつ、ゴブリンの落とした金貨を回収していた。そのとき、不意に後ろから影がニュッと伸びてきた。驚きながら振り返ると、血で体を汚した盗賊ゴブリンの残党が斧を今にも振りかざそうとしてきた。その顔はモンスターでも、真剣な顔だとよくわかった。
 マズイッ、そう思った頃にはもう遅かった。剣を引き抜こうとしたって間に合わない。また、コイツにやられる。そう悟った。その時だった。

ドドドドド ....


 「どりゃぁぁぁぁぁぁ!!!」


 凄く毎日聞いている声、馬の走ってくる足音。長い物を振り回すときの音。
 考えなくても一瞬で判ってしまう。その人物、威勢のいい関西弁の男。


 「うるぁぁぁぁ!!」


 赤い髪、赤い服、赤いドラゴンブレイド。真紅の暴走野郎、ダートだった。 ダートはほぼ瀕死状態の盗賊ゴブリンに、馬の上からドラゴンブレイドを振るった。

 馬の走る勢いとダートのStrによって生み出された攻撃力は、ゴブリンを30m飛ばすくらい凄かった。見る者全てが唖然となるくらい、凄かった。


 「大丈夫か!犬!」


 馬から飛び降りてドラゴンブレイドを放り投げて駆け寄ってきたダートは、とても大きく見えて、格好がよくて、何より頼もしかった。いつものダートではないような錯覚を感じてしまう。


 「う、うん、大丈夫。ありがとう」


 ダートが差し伸べてくれた手をとり、立ち上がって埃を払う。ダートの馬が鼻を鳴らしながらドラゴンブレイドを咥えて戻ってきた。その馬からドラゴンブレイドを受け取ったダートはサッと馬に跨った。


 「犬は朝飯もう喰ったんか?今からサリーが料理してくれるみたいやけど」
 「あ、もう食べたよ。これからティルコ行くつもり」
 「ほうか、なら3人分でええんやな」
 「うん」


 さっきのゴブリンなど全く居なかったみたいな会話をして、ダートは馬を操りダンバートンへと走っていた。

 現在、ティルコネイルの草原で買ってきたパンと肉をかじってる。時刻は昼過ぎあたりだ。
 本来なら、ダンバートンのダートの家で今頃昼餉を食べているだろうけど、ゴブリンのお陰で頭痛が治り、ダンカン村長のクエストを行うことにした。
 今日は何と頼もしいことに、草原で出会った狼夜という黒狼に協力をしてもらうことにした。報酬は肉らしい。
 草原で食べる昼食は、貧相だがとてもおいしく感じられて満足した。開放感があるとなんだかとてつもなく自由な感じがする。

 
 「なぁ、狼夜ってさぁ」
 「む?なんだ?」


 とても野太く、大人の声が特徴的な狼、狼夜は、寄り添うように寝転がっていた体を半分起こし、素っ気無く答えた。


 「なんで、イウェカが昇ると人型になるんだ?」
 「我がそのようなことを知るものか。逆に言うがその理由を我に教えたまえ」
 「そんなの僕に聞かれてもとてつもなく困るよw」


 だろうと思った、などと小言で言いながら狼夜は再び体を草原の芝生に埋まりながら目を閉じた。
 狼夜は、見た目は恐そうで、たちが悪そうだったが、いざ話してみるとなんだか面白い。それに話し方が独特で知識もそこそこあった。一緒に旅なんかもしてみたいやつだった。


 「それより狼夜さぁ」
 「む?なんだ?」


 さっきと一緒の反応。


 「どうして話せるんだ?ほかの狼たちは話したりなんかしないぞ?」
 「さぁ、我にも自分が何故ほかの仲間たちより人間に近い存在か、全くわからぬ」
 「ま、そっちの方が可愛いっていうか、かっこいいじゃん?」
 「我らからしてみれば気持ちが悪いものだ。しかし」


 そういって狼夜は、体をまた半分起こし、こちらをしっかりと見て。


 「悪くないとも言える。主と一緒に居ると、楽しいしの」
 「それはそれは、光栄でございますよ。狼夜様」


 はぐらかすつもりで言ってみたものの、どうやら真に受けたらしく、別に狼と話すくらいで光栄なわけなかろう。などと小言で言っている。なんとも可愛らしい奴だ、と心で笑ってみる。

 そんな他愛もない話をしばらく続け、日が傾き始めてきたころに、僕と狼夜はシドスネッターへと向かった。
 やはりというか、案の定というか、シドスネッターは凄く寒かった。防寒具としてマフラーローブを着込んでみたものの、凄く寒い。


 「主よ、寒いのであるか?」


 隣に並ぶ狼さんは平然としていました。全身毛で覆われているから羨ましくて仕方がない。いっそ抱きついてやろうかと変なことを考えてしまった。


 「そりゃあ、寒いの苦手だから、寒いね」
 「ふむ、焚き火をしてはいかがかな?」
 「焚き火をするのに準備が掛かる。お前に抱きついた方がよっぽど暖かいと思うぞ」


 僕は冗談交じりに言ってみたものの、狼夜は、主が望むのであれば我は構わぬぞ、なんて言ってきた。この狼、冗談は真に受けるらしい。
 そんな他愛もない話をしながら寒さに耐えつつ、雪だるまの集団(?)にたどり着いた。


 「さて、この中からどうやって探すかだな・・・」


 僕は誰に言うわけでもなく、呟いたが、


 「主よ、この雪だるまが怪しいぞ」


 早速見つけやがったよこの狼。
 狼夜がいる雪だるまの前に早足で向かい、雪に足をとられながらもなんとかたどり着いた。ちょうど雪だるまの集団、だと思う、真ん中あたりだった。


 「この雪だるまは何か変な臭いがするのだ。どこか変わりはあるか?」
 「う~ん」


 前かがみになり雪だるまをゆっくり観察して、ほかの雪だるまをサッと見てみる。


 「歯が二本・・・多いほかに何も変わりはないな・・・」
 「ふむ、ではほかのとは違うというのであるのだな?」
 「まぁそういうことになるな」
 「しかし問題はイヤリングがこの雪だるまのどこにあるかということであるな」
 「そういうことに・・・なるな」
 「叩いてみてはいかがかな?」
 「ほう、そうきたか」


 言葉のキャッチボールを狼と何気なくやっている自分を不思議に思わず会話を広げていた僕は、自分は何かずれているのかな? と疑問を持ち始めたが、そんなこと後でもよくなってきた。
 とりあえず狼夜の言ったとおり雪だるまを蹴ってみた、が、何もなかった。


 「・・・どうしよう」
 「・・・うむ・・・どうするであるかな・・・」
 「とりあえず・・・お前もなんかやってみろ・・・」
 「う、うむ・・・」


 渋々狼夜は頷き雪だるまに向かって体当たり、しかし、何もなかった。


 「・・・・・・・・・・・・」
 「・・・・・・・・・」


 二人(一人と一匹)の間に沈黙の妖精が魔法をかけてきた。
 どうするかなと考えてしばらく。


 「クチュンッ!」


 かわいらしい男としては恥ずかしいクシャミが出てしまった。


 「だ、大丈夫であるか?」
 「あぁ、大丈夫だ」


 鼻水をズズッと鳴らし、何でもなかったようにするが、正直これ以上ここにいると寒さで感覚が麻痺しそうであった。


 「仕方があるまい、この雪だるまをしばらく攻撃してみよう。それでも何もなかったのならば明日にしようぞ」
 「うん・・・そうしよっか」


 とりあえず、二人(一人と一匹)はひとつの雪だるまを殴り、蹴り、体当たりをし続けた。
 すると。


 「あれ?」
 「お?」


 キラリと光を反射する小さな物体が雪だるまの足元に落ちた。


 「これ、イヤリングじゃない?」
 「我もそう思うである。いやりんぐはどういうものか知らぬが、多分それであろう」


 やっと見つけたかった物が見つかった瞬間だった。

 現在シドスネッターとティルコネイルをつなぐ謎の装置を出たところ。そろそろイウェカが昇り、ムーンゲートがダンバートンへと開いた。それと同時に、あたりに感じるマナの量がかなり変わった。
 さらに、狼夜の体が、いつの間にか僕の身長を超える狼男になっていた。普通に言うなら人の形をした狼。


 「もうそんな時間か、結構探したな」
 「うむ、そうであるな」


 二人(一人と一匹)はティルコネイルの村長の家へ、話しながら歩いていった。途中冒険者か、村の人か、なんだか不思議なものを見るような目でこちらを見てきたが、あまり気にしなかった。気にしてるとなんだか気恥ずかしい気分になるから。
 そうしているうちに、村長の家に到着し、依頼していたイヤリングを渡す。


 「うむ、よくやってくれた。シドスネッターは、いつも雪が降っていてな。子どもたちが作った雪だるまから1つのイヤリングを探すのは、並大抵のことではないはずだ。じつはな・・・このイヤリングはわしのものではなく、人から頼まれたものなのだ。雪だるまを作ったとき、誤って雪の中に入ってしまったようでな、わしに探してくれないかと頼んできた。シドスネッターへ向かう途中に妙な建造物があるようで、それを見た記念で雪だるまを作ったそうだ…。その建造物は魔法的な力によって、他の場所とつながっていると言っていた…。しかし、簡単には入れないようだ。その場所については噂が多くてな、家族を失ったドルイドがその悲しさのあまり、クマになって隠居しているという話が継がれているそうだ。…そのクマは、マナハーブを集めているそうだ。もしそのクマに会ったら、マナハーブをプレゼントするのも悪くないだろう。マナハーブは普通ダンジョンの中で手に入るそうだが、ダンジョンに行く自身がなかったら、誰かから買ってもいいだろう。マナを作る薬草が月の光が届かないところで育つなんて、自然とは本当に不思議なものだな…。」


 村長のダンカンは何かを語っている(いや語ってるんだけど)ように長話を聞かせてくれた。どうやらあのシドスネッターの奥に何かの建築物があったらしい。寒さに耐えていてあまり見てなかったし。それにその奥にいる熊の話、少し気になった。ドルイドというのは人なのか、そういう興味が自然と沸いてきた。今度行ってみようと決意し、狼夜と一緒にダンカン村長宅を後にした。


 「なぁ狼夜」
 「ぬ? なんであるか?」
 「これから僕はダンバートンへ戻るんだけど、よかったら狼夜も来るか? お友達を紹介するよ」
 「ふむ・・・ダンバートン、とな」
 「うん、ダンバートン」
 「ここから南に向かっていくとある町であるな。それなら我は行ってみたいと思った。是非頼もう。お友達とやらもな」
 「おっけー」


 狼夜がダンバートンに来てくれる承諾の言葉を聞き、僕はまた友達が出来たと、うれしくて頬が緩んだ。それを見た狼夜は不思議そうに見ていたが、そんなのかまわない。お友達。それはかけがえのない、大切な、宝物に値するのだから。
 そうやって、ダンバートン行きへのムーンゲートを、二人(一人と一匹)はくぐった。


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Author:ダート&リヴァリス
ダート:現在マビノギは引退、ルーセントハードや別のオンラインゲームへ移転

リヴァリス:マビノギプレイヤー。紹介なんていらないと思います

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